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 静岡県内でサブスクリプション(定額課金制、サブスク)型の滞在・宿泊サービスに事業参画する宿泊施設や物件所有者が増えている。

 リモートワークの普及を背景に、全国各地を移動して暮らす「多拠点生活」を選ぶ動きがにわかに広がっており、事業者は空き家を改装したりホテルの客室を有効活用したりして、県外客の呼び込みを進めている。

 海風に当たりながら、パソコンで海外と通信して仕事する-。静岡市駿河区のJR用宗駅から徒歩10分の住宅街に、空き家を再生した滞在拠点がある。

 不動産業アドレス(東京都)が展開する、月額料金制(9800円から)で自由に国内各拠点に滞在できるサービスの登録物件の一つで、全国から会社員や旅行客などが訪れる。

 福岡市で外国企業の創業支援を手がける嶋田康亮さん(38)は、サブスクサービスで各地を移動しながら仕事する生活を続ける。

 電気・ガス代やインターネット費用は月額料金に含まれ、自身の業務はほぼリモートで対応可能という。

 「場所に縛られずに仕事できる時代になりつつある。

各地の滞在先で出会う人から得る知見も魅力的」と話す。

 物件を所有・管理する八木哲史さん(66)は会社退職後の2020年12月、改修した空き家を一時滞在拠点として提供する事業を始め、アドレスのサービスを活用する。

 首都圏などからの来客が増え、全4室が埋まる日も多い。八木さんは「用宗の自然や雰囲気に魅力を感じる利用者が目立つ。

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 地域との交流につながる企画も考えたい」と言葉に力を込める。 新型コロナウイルス禍でリモートワークが広まる中、アドレスの全国登録物件(3日時点)は3年前の2倍以上となる265件(県内13件)に増え、拡大を続ける。 県内では、宿泊施設がサブスク事業に乗り出す動きもある。

 静岡鉄道(静岡市葵区)は22年9月、東急が展開する定額制回遊型住み替えサービス「Tsugi Tsugi(ツギツギ)」に事業参画した。

 全国の同サービス会員による静鉄ホテルプレジオなどの利用促進を見込む。複数の同社ホテルを利用する宿泊客もみられるという。担当者は「ホテルのファンを増やす可能性を感じた。

 インバウンド(訪日客)回復による利用増も期待できる」と手応えを語る。